名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.09.17 月曜日

交通事故 自転車運転者の責任

道路交通法が改正・施行(平成27年6月1日施行)され、道交法上、自転車運転者の義務が重くなりました。
 具体的には、交通の危険を生じさせる違反を繰り返す自転車の運転者には、安全運転を行わせるため講習の受講が義務づけられました(14歳以上が対象)。
 具体的には、一定の危険な違反行為をして2回以上摘発された自転車運転者(悪質自転車運転者)は、公安委員会の命令を受けてから3ヵ月以内の指定された期間内に講習を受けなければいけない、ということになりました。
 なお、交通の危険を生じさせる違反とは、たとえば「信号無視」「一時不停止」「遮断踏切立ち入り」「酒酔い運転」「歩行者道路徐行違反」などの14項目の違反をさします。
 道路交通法上は、自転車も「車両」として扱われており、本当は車道を走行しなくてはいけません(道交法17条)。歩道を走行できるのは例外的な場合に限られます。
 従って、判例上、歩道上で自転車と歩行者が衝突した事故では、全面的に自転車側に責任があり、歩行者側の責任はないとされる場合がほとんどです。
 ただ、歩行者が自転車の直前や直後を横断したり、歩行者が信号無視したり、歩行者が急に飛び出したといった事情がある場合は歩行者側に過失があるとして、過失相殺される場合もあります。

 今回の道交法の改正で、自転車運転者の義務が重くなったことに伴い、本来歩行者にも過失がある事案であっても、歩行者側に有利な判断となることが予想されます。


(この記事は弁護士 小島寛司 が担当しました)
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