名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.11.04 日曜日

病院の選択について

交通事故の際、通院する病院の選択は非常に重要です。
理由は次の通りです。
1 担当医の能力、価値観
  まずもっとも重要な点として、担当医の能力や価値観が挙げられます。担当医も様々でして、きちんと各検査を行ってくれるか否か、カルテに被害者の訴えを丁寧に記載してくれるか否か、被害者の痛みの訴えに沿って治療を検討してくれるか否か等大きく別れます。
  例えば、交通事故においては初期の痛みの訴えが非常に重要です。交通事故により腰を痛めたとしても、初期の診断書やカルテにその記載がなく、2ヶ月後くらいから腰の記載が始まった場合、保険会社より本件事故と因果関係がない(本件事故が原因の痛みではない)と主張されることがよくあります。そのためにも、初診時には全ての痛みを余すところなく主張し、記載してもらうことが重要です。この時、担当医によっては記載をしてくれないケースもありますので、気をつけて下さい。
  また、別の例ですが、神経症状の後遺障害は存在しないと述べている医者もいました。このような価値観を持つ医者が担当医の場合、後遺障害診断書や意見書の協力を得られない可能性が高くなります。後遺障害の等級認定にとって非常に悪影響ですので、障害が残る疑いのある場合には、早急に転医を検討した方がいいです。

2 転医はあまりすべきでないこと
  前項末尾で転医の検討に触れたところではありますが、転医は基本的には望ましくありません。
  交通事故から相当期間経過後に被害者を診察したとしても、交通事故の頃の被害者の症状が分からないため、交通事故と被害者症状の因果関係は自分には分からないと言われるケースがあるからです。一度この病院と決めたら出来るだけ継続して通院していただき、別の病院はセカンドオピニオン等で利用していただいた方が無難です。

3 病院によっては保険会社が争ってくること
  弁護士として交通事故に関わっていると、この病院がいい、この病院は良くない等の情報が蓄積されていきます(もっとも、担当医次第な面もあります。)。保険会社となると情報の集積は一弁護士の比ではありませんから、より正確に各病院の情報を獲得しています。
  以前保険会社側の弁護士とお話をしたことがあるのですが、病院によっては、例えば治療の必要性なども含めて全面的に争うところもあるとのことでした。被害者に非はないにも関わらず、選んだ病院によって無用な紛争に巻き込まれるのは非常に問題だと思います。

  そのためにも、「近いから」というだけで簡単に病院を選択するのではなく、自分が通 

 院する病院の情報はなるべく早い時期に集め、信頼できる病院に通院して下さい。

(この記事は弁護士 吉浦勝正 が担当しました)
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