名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.12.09 日曜日

交通事故 判決はお得?

 示談が得か、裁判が得かという質問があった場合、私たちは判決が得ですと答えることにしています。もちろん、裁判の結果が微妙な事件は躊躇無く示談を選択します。交通事故事件の場合、だいだい先が見通せるので、示談の方が得というような事件はめったにありません。
 
 裁判が得というのは次のメリットがあるからです。
 ① 事故日から年5%の遅延損害金がつく。
 ② 弁護士費用の一部を相手方からとることができる。
 
 ①の場合、平成23年1月1日に事故にあい、1000万円の賠償金が算定されるとします。判決が平成24年中にあり、平成25年1月1日に1000万円が支払われる場合、遅延損害金が1割つき、さらに弁護士費用の一部50万円から100万円程度が加算されます。
 
 裁判が進むと、裁判所は必ず和解案を提示します。この場合、和解が得か、判決が得かという選択が迫られます。これは非常に難しい判断です。なぜなら、交通事故の場合、裁判所はかなりはっきりと心証を示して、つまり判決の結果を示しながら示談を迫ってくるからです。
 
 しかし、多くの場合、判決の方が得です。裁判所の提示金額は非常に微妙で、示談したくなってしまうのですが、迷った場合は判決というのが私の事務所の原則です。
 
 たとえば、こういう例があります。
 
 平成21年6月の事故で平成24年8月に6084万8018円の賠償が命じられました。
 この場合、遅延損害金は判決言渡し時点で3年を過ぎていますから少なくともその1割5分、912万円ほどの遅延損害金がつくことになります。
 
 この事件では250万円ほどの弁護士費用の支払いが命じられています。
 
 もともと、この事件では裁判所の和解案はこれよりも低い金額でしたから、思い切って判決に行ったことでずいぶん得したことになります。