名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.12.14 金曜日

交通事故 MTBI

 国土交通省は軽傷頭部外傷について、高次脳機能障害となり遷延する例がありうることから、自賠責における高次脳機能障害の判断の手法について見直しを指示した。その結果、損害保険料算出機構は見直しについて報告書を作成した。
 
 報告書の17頁には審査対象となる場合の改定案が示されている。これはあくまで審査対象とするか否かの基準でしかないが、MTBIによる高次脳機能障害が自賠責においても後遺障害の対象となり得ることを明らかにしていると思われる。
 
 問題は、実際の訴訟の現場で被害者の高次脳機能障害をMTBIとして争うかどうかということである。私は目下のところ消極的だ。要するに外傷による高次脳機能障害と言えるかどうかが争点で、当該事例がMTBIと言えるかどうかが争点ではない。MTBIの考え方についての論争はどうでもいいこととして争点化しないことがよかろうかと思う。