名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.12.26 水曜日

交通事故 死亡事件と裁判の役割

 一般に交通事故の場合、弁護士がつくとつかないとは金額がかなり違う。よく、「弁護士が介入して4倍の金額となりました。」とかいって宣伝している弁護士がいるが、こうしたことは何も特別なことではない。

 
 死亡事故も例外ではなく、金額的に少しでも高くということであれば、弁護士を頼んだ方が得だと思う。
 しかし、死亡事件ではこうした金銭賠償以外に別の役割は裁判にはある。

 それは、「喪の途上」という考え方だ。
 死亡事件の場合、遺族には言うに言われぬ悔しさがある。特に保険会社が過失相殺などを言ってくると「死人に口なしか」と抑えきれない悔しさが出てくる。

 そうでなくとも最愛の家族を失った悲しみは、心に重くて冷たい鉛のようなものがのしかかり、家族の死を受け入れられない状態になる。それは外しようもない心の重りだ。

 裁判は実はこうした心に傷を負った遺族が徐々に死を受け入れていく側面を持つことがある。弁護士とともに事実を調査し、何が起こったかを明らかにしていく過程が、死を受け入れていく作業と重なっていく。

 もちろん、全ては解決しない。しかし、被害者の「喪の途上」を援助する役割は果たせる。