名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.04.12 金曜日

交通事故 医学文献と立証手段

 医学文献は医療過誤訴訟の場合は必須のアイテムですが,交通事故事件の場合は必ずしもそうではありません。しかし,後遺障害認定を争う事件では、医学文献を利用することが少なくありません。

 たとえば,外傷性の胸郭出口症候群という時,「外傷性」という点ではいくつか医学文献が必要となることがあります。最近の例ですと,事故に起因して複視などが生じた場合,外傷と複視との関係を調べる必要が出てきます。脳に何らかの傷害が分かるようなケースであれば比較的容易かも知れませんが,そうでない場合にはやっかいな問題が出てきます。高次脳機能障害の事例では易疲労性であるとか,鑑別が難しい症状についても必要な場合があります。

 こうした医学文献は教科書的な文献を見ることもありますし,医学文献専門のデータベースで最新の医学論文を30ぐらい検索して調べることがありますインターネットは基礎的なことを知る上ではかなり役立ちます。ただ,インターネットだけを信じることは危険なことです。かならず裏付けをとる必要があります。

 過去類似事例の判決文は、裁判官がよく事実をまとめているのでとても参考になります。また,熱心な依頼者だと、どこからともなくいろいろな難しい文献を用意してくるからすごいと思うことがあります。