名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.04.19 火曜日

症状固定後に,二度目の交通事故が・・・

 不思議なことに,何度か交通事故にあう人がいます。
 その中には症状固定後にまた交通事故にあったという依頼者はあります。この場合,前の交通事故によりすでに後遺症認定されていると,新しい事故については後遺症認定しないという考え方があります。つまり,すでに生じた後遺症ですべて認定し尽くされているので,新しい交通事故被害はない,前に交通事故に吸収されてしまうと考えるのです。

 しかし,この吸収というのはかなり不合理な部分があります。たとえば14級の障害を負って認定された場合,5年後に同様の交通事故が起きても吸収され,後遺症認定しないとするのです。自賠責の場合,これは規則によって決められている部分があるのでどうしようもないところがあります。

 もっとも不合理なのはむち打ちなどの交通事故で14級などの軽い後遺障害の場合です。これは通常3年から5年で治癒するとされており,逸失利益はその範囲でしか支給されません。たとえば,5年後に起こった交通事故はどうでしょうか。いったんは14級の被害は終わっているのですから新たに賠償されても問題ないはずです。

 こんな場合でも損保側は後遺症についての賠償をしないという対応にでることがあります。

 裁判ではこうした事情も考慮した上で2度目の交通事故についても後遺障害が認定され,逸失利益も賠償されることがあります。