2013.08.20 火曜日

豊橋発:外貌醜状

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

交通事故後,体に大きな傷跡が残ることがあります。この傷に対する損害賠償を法律はどのように考えているでしょうか。上肢や下肢の露出部分に手のひらサイズの傷を残す場合には14級の後遺症となるとされています。

さらに大きな傷の場合,女子と男子とでは取り扱いが異なります。男子の場合,外貌に「著しい醜状」(例えば5cm程度の傷痕)を残す時に12級の後遺症とされます。上肢の場合,「著しい」がとれます。外貌に醜状を残す場合(例えば3cm程度の傷痕)に12級となります。いずれにしろ,これは微妙なものとなります。

外貌というとき,おしりとか,背中とかはどうでしょうか。女性の場合,水着とか着る場合もあります。最近は露出度が高まっているため,昔であれば後遺症として認められないものも,認められる傾向にあるように思います。

外貌の傷でもっとも問題なのは,後遺症に伴う逸失利益が有無という問題です。逸失利益というのは後遺症のおかげで働けなくなる,所得が下がるというような場合に,将来にわたる損害として考えられています。顔や,体の傷痕の場合,すぐに所得に結びつくわけではないので裁判でもよく争われます。

将来はモデルになるかも知れない。接客にかかわる仕事の場合,醜状は問題になるかも知れません。こうした事情を考慮して逸失利益の有無が決められていきます。傷を受けたものからすれば,いろいろ将来の可能性が制約されることになるのですが,保険会社は中々理解しようとしません。

弁護士がこうした事件を引き受けた場合には,醜状が将来に与える影響を検討して,主張していくことになります。