2016.09.23 金曜日

豊橋発:相続税節税の一般的手法

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 事業承継の税務は基本的には次の内容で進めていくことになる。この内,控除など節税の手法はどのようなものがあるだろうか。
 
 ① 移転する財産額を可能な限り小さくする。
 ② 可能な限り控除制度を活用していく。
 ③ 貯金,生命保険などによって納税資金を準備していくという点にある。
 
【暦年贈与】
  ① 年間110万円の贈与であれば非課税(租税措置法70の2)
   長年にわたると有利な額となる。但し,相続開始3年内の贈与は相続とみなされる。
 ② 配偶者への居住用財産の贈与は2000万円まで控除される(相続税法21の6)。
 
【相続時精算課税制度】
  国税庁のHPが詳しい →   http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4103.htm
  
 生前に贈与した分を相続したものとみなす制度だ。贈与後に財産が増えた場合には相続時に加算して改めて計算をしなおして差額を払うことになる。原理的には節税そのものではない(相続税法21の9)。
 しかし,生前の贈与が認められること,相続時の価格を基準に課税されることから有利な点もある。
 たとえば会社が発展して株価が上がっても,贈与時を基準にできる。また,アパートなどの収益物件を贈与した場合には,相続人はそれを利用でき収益をあげることができる。
 
【配偶者控除】
 法定相続分または1億6000万円の多い方までの財産までは無税となる(相続税法19の2)。
 但し,相続開始後10ヶ月以内に申告する必要がある。また,配偶者相続で控除を受けても,妻が亡くなったときに再び相続税の問題が生じることになる。このような2次相続の問題も含めて考える必要がある。
 
【相続時小規模宅地等の特例】
 配偶者や後継者が承継した場合,居住用の宅地や事業用の宅地などは土地の評価が最大限80%減額される(措置法69の4)。
 事業用の土地でも受けられる点にメリットがある。
 もっとも,配偶者の場合,そもそも控除の範囲が大きいのでこの特例を受けるメリットは小さい。むしろ後継者がこの恩恵を受けた方がよい。