2017.01.31 火曜日

豊橋発:交通事故 定期賠償金という方法

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重度の後遺症害を負った場合,被害者には長年にわたって保障が続けられなければならない。特に1級とか2級ということになると介護費用が賠償金として加わり賠償額も巨額とならざる得ない。

 こうした重度の賠償金が支払われる場合,事例によっては毎年いくら支払え,あるいは毎月いくら支払えという判決が下される場合がある(福岡地裁H25.7.4判時2229号41頁,これは介護費用について定期金賠償を認めた)。被害者としては一度にたくさんのお金をもらうより毎月,あるいは毎年一定金額もらったほうがよいと判断した場合だ。

 被害者がこのような賠償方法を求めるにはいろいろな動機があるだろう。いちばん大きな理由は中間利息の控除があるかもしれない。逸失利益など将来の損失を賠償する場合,将来発生する賠償金が今支払われるということになるため,中間利息が差し引かれてしまう。つまり,利息の逆引きのような制度だ。これが年5%の割合で差し引かれてしまう。これがばかにならない。
 
 たとえば,20歳場合,逸失利益は47年分支払われる。本来,年収×47年だが,中間利息が控除されると,年収×23年になって半分以下になってしまう。これが介護費用だと平均余命60年だとすると,年介護費用×60ということになるが,中間利息を控除されると,年介護費用×27ということになりさらに減額されてしまう。

 この外にも一度にもらうより一生きちんと償ってもらった方がよいという気持ちもあるかも知れない。
 しかし,何十年も先のことは分からない。保険会社だって永遠にあるとは限らない。本当にこれがよいかは誰にも分からないところがある。