2017.02.06 月曜日

豊橋発:製造物供給契約の問題点

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 製品を製造して販売する契約については製造物供給契約と呼んでいる。これは単なる売買契約と異なる面がある。
 
 つまり,買主が求める仕様に応じて物を製造し販売するという点があるため,「仕様」の内容が重要になってくる。これが精密な商品になればなるほどこの「仕様」の客観性が求められてくるからだ。
 
 「仕様」は技術的な面があるため技術者同士の話し合いによって決められていく必要がある。しかし,一方で契約は営業関係の仕事であることが多く技術的なことは不案内なことがある。企業の法務部としてはこのギャップを埋める努力をする必要あるだろう。
 
 このギャップを埋めるための工夫は次のようになる。
 ① 「仕様」はどこでどのように決められるかを明確にする。
 ② 「仕様」が決められていく過程を記録するよう指導する。たとえば,「仕様」確定前に「仕様」に求められる「要件」というのが必ずある。この「要件」は後に「仕様」についてもめた場合の解釈の基準になる。
 ③ できたら,契約上「仕様」が不明の場合に誰が決めるか明確にする必要がある。
 
 「仕様」をめぐっては,①契約締結段階,②検品・納品の段階,③受領後に欠陥が明らかになった段階のそれぞれで問題となる。
 ① 契約締結段階
   これは紛争予防意味があり,契約内容を明確にする意味がある。
 ② 検品・納品の段階
   これも具体的に納品された商品の債務不履行を未然に防止する内容となる。検品はロットが大きかったり,大量だったりする場合は抽出試験的な方法によらざるえない。一方,商品が少なくかつ精密さが求められる場合には手間と時間をかけることになる。
 ③ 受領後の段階
   これは修理,交換,賠償のどれか,あるいはその全てが問題にされなければならない。賠償額の定めは紛争の早期解決には役立つ。