2017.02.13 月曜日

豊橋発:暴力団フロント企業の特徴

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 表向きは一般企業,裏では暴力というのを私たちはフロント企業と呼んでいる。
 
  私の経験ではある開発業者は表向きはいろいろな開発を行っているが,役員の一人に暴力団関係者がいた。このフロント企業は別に小さな会社を作り,失業中の若者を社長にして宅地開発を行っていた。しかし,資金を持ち逃げされて,地権者が大きな被害を被ったことがあった。
 
 警察白書ではフロント企業をこんな風に定義している。
「暴力団が設立し,現にその経営に関与している企業又は暴力団準構成員等暴力団と親交のある者が経営する企業で,暴力団に資金提供を行うなど,暴力団組織の維持,運営に積極的に協力し,若しくは関与するものをいう」
 
 暴力団関係企業は実に多様だ。関係者との濃淡も様々ですぐには分からない。しかし,こうした企業と関係を持ち始めるとだんだんと関係が悪くなる。遵法意識もだんだん鈍磨してしまう。そういう関係とわかったらできるだけ早く縁を切っていくことが企業の将来のためには大切なことだ。
 
 愛知県弁護士会では「暴力団フロント企業」という本を出してフロント企業の特徴を次のように書いている。こうした企業を見分ける決定的な方法はない。できるだけ直感を磨いていくより他はない。なんだかガラが悪いなあと思ったらその直感を大事にするべきだ。
 
① 名家の出身であるとか,大変な資産家であるとか,有力政治家と懇意であると吹聴する。
② 通常では考えられないような有利な取引話を持ち込んでくる。
③ 立派な事務所を構え,一見した身なり,持ち物はハイグレード
④ とりあえず小さな実績を作って信用させる
⑤ 白紙委任状や覚書,実態と異なる契約書などを作成したり,そのような文書については異常に詳しい
⑥ 通常は取引行為と引き換え,あるいは後で履行すべきものを先に履行させる
⑦ 白紙委任状等を悪用して,役員の変更登記や不動産の移転登記を勝手にしてしまったり,預かり手形を勝手に回したりする。
 
 この内,①はけっこう多い。皇室ゆかりの者というのが一番多い。それに大物政治家,特に大臣であるとか自民党の幹部であるとか吹聴する例も多い。多くがほら吹きでよくしゃべる。
 
 法律の執行手続きや念書などむやみに詳しい者は要注意だ。経験豊富などと決して思ってはいけない。弁護士以外で細かい手続きやうまくいった例を盛んにいう連中はそういう世界に生きているということだ。
 
 会社等で社員やとても経営者とは思えない若い者,よく分からない女性を社長にしている例も注意を要する。違法行為を起こしてもすぐに逃げれるようにしたり,強制執行を免れる目的であることもある。