2017.02.15 水曜日

豊橋発:暴力団員排除条項

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 暴力団員であることを外見から見分けることは難しい。私の経験した事例で,あるビルのオーナーが普通の会社だと思って入居させたところ組事務所になってしまった事例がある。家賃は滞納するわ,恫喝するわ,他の入居者はいなくなるわできわめて悲惨な状況になった。
 
 ゴルフ場利用についても最近は暴力団お断りが常識になっている。飲食店でも暴力団関係者の入場を断る例も増えてきている。銀行は当然融資もしないし,暴力団,暴力団関係者の口座も作らせないようにしている。それでも,完全に暴力団を排除することは難しい。
 
 このような事態に備えて契約条項には暴力団関係者でないことを誓約させることが必要不可欠だ。特に建築系不動産系や飲食系などはきちんとしておく必要があるだろう。たとえば,「自らが,暴力団,暴力団関係者,総会屋若しくはこれに準ずる者又はその関係者でないこと」といった条項を入れておくのもいいだろう。この点,大阪府警がモデル文案を作っている。
 
 
 暴力団員など反社会性力との契約をしないことを契約前の説明書や張り紙などで明示しておくことも有益だ。
 暴力団員が暴力団員であることを隠して契約する場合には刑法上詐欺罪に該当する場合がある。この場合こうした明示行為が役立つ。
 
 契約上暴力団員でないことを表明した上で銀行口座を開設して通帳などの交付を受けた暴力団員に対して詐欺罪が適用された事例があるが最高裁はこの判決を支持している(最判H26.4.7判時2228号129頁)。
 
 暴力団員を同伴しないという誓約の下会員となったゴルフ場会員が暴力団員を同伴して施設利用させた事例について詐欺罪を認めている(最判H26.3.28刑集68/3)
 
 繰り返すが,暴力団など反社会性力との契約はしないことになっているという姿勢を具体的に明らかにすること,契約条項に織り込むことは排除する上で必要なことだ。