2017.02.16 木曜日

豊橋発:「規模の経済」の中小企業での有効性

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

 規模の経済は通常,生産量が高まることにより平均的な費用が減少し,利益が増大することを言う。
 
 同一業界内で規模の経済が競争優位を実現する場合には外部からの参入は難しい。それは大きな投資が必要となるからだ。規模の経済はこうして参入障壁を作り上げ競争上の優位,あるいは競争の回避につながっていく。
 
 このような「規模の経済は」中小企業にとって無縁なことなのだろうか。
 
 一口に規模の経済とは言っても,規模の経済が機能する場面は多様だ。ポーターの教科書では「企業のほとんどの機能分野・・・製造,資材購入,R&D,マーケッティング,サービス体制,セールスマンの活用,流通の面にも作用する。」としている。確かにその通りだ。
 
 このようにも言う。
「多事業分野をもつ会社の事業部が,他の事業部と提携して規模の経済の原則にしたがって作業や職能を共通にできるとしたら,規模の経済性の恩恵に浴することができるはずである。」
 
 たとえば,一つのモーターが工業用ファン,ヘアドライヤーなどいくつかの事業で共通すれば規模の経済性が発揮されていく。これもその通りだ。
 ポーターは「互いに関連し合った多角化によって,共通の作業や職能が可能だとした,一種類だけの事業規模で限定される生産量の制限点を排除できる」と指摘する。
 
 ポーターの教科書では作業を共同化する場合の「規模の経済性」という考えも教えてくれる。共同化による「規模の経済」は中小企業にとっては役立つ考えだろう。単純に考えても共同仕入れをすれば単価が安くなる可能性が有り,規模の経済性は発揮される。
 
 さらに規模の経済の利点は「ブランド名や技術ノウハウといった無形資産を共通に利用する場合にも発生する。」こうなると,共同化することによって発揮される規模の経済性は幅が広がり,アイディアによってかなり幅が拡大する可能性がある。
 
 イノベーションにおいても共同化による規模の経済性は発揮されるというのは当然考えられる。開発そのものはコストも設備も人材もコストがかかる。共同化によって規模の経済性は発揮されやすい。この場合の規模というのはまだよく分からないが,何か面白いアイディアが生み出せそうな気がする。