2017.02.20 月曜日

豊橋発:交渉議事録の重要性

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 大きな取引をする場合,交渉上の議事録はきわめて重要だ。後々の紛争になった場合,経過をたどることになるので,当事者の一方が作った議事録であっても証拠価値がある。
 
 中小企業の場合,重要案件については社長が一線に立って交渉することから中々議事録を作らない。全ては自分の頭の中にあるということで作る必要性を感じていない。
 
 しかし,議事録はそのつど記録していくものであるため信用性は高い。言い合いに終わらないためにも議事録は必要だ。特に社運をかけるような大きな交渉ごとでは大切なことだ。自分で議事録が苦手なら議事録作れる者を同行させるべきだ。
 
 議事録のスタイルは各社まちまちではあるが,そうは言ってもおおよその形は決まっている。
 ① 日時,開催場所,会議出席者の氏名及びその身分,名刺をあわせて貼り付けるかコピーしておくかするとなおよい。
   身分というのはたとえば開発課とか技術部長とかそういった役職を記載するのであるが,これが役立つことも多い。たとえば大企業が相手の場合,どこのセクションのメンバーが招集されているかによって,会社のやる気や協議レベルの高さが推定できる。
 
 ② 会議の結論
   議事録である以上当然に結論が明記される。通常は結論を簡潔に記載するのがよい。
   結論が出ない場合は対立点を明確にしておく記載になる。たとえばこうだ。
     A社:PL責任は製造者である貴社で負って欲しい。
     B社:PL責任は売る側が原因でも生じるので双方で負担するべきだ。
 
 これがある契約締結過程での交渉である場合には何を争点として交渉するかをあらかじめ弁護士と協議しておくことがよい。結論を書くと言っても,そもそも何を議題にするか,何を獲得課題としているかが明確でないとそもそも結論に到らない。
 
 企業の顧問としては,契約担当者になぜそれが問題であるか,なぜそれを獲得しなければならないのか,法律上のしくみからきちんと説明しておくことになる。