2017.03.09 木曜日

豊橋発:セクハラってこんな具合

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セクハラに関する判決が出た。女性派遣社員に派遣先の正社員からセクシャルハラスメントを受けた。この場合,派遣元は派遣就業が適正に行われるよう配慮する義務があったとして50万円の賠償を命じられた(大阪高裁H25.12.20判時2229号)。

 
 認定事実によるとセクハラをした正社員は次のような行動に出た。
① プライベートな事柄について度々質問する。
② トイレ,更衣室の前,自販機の前などで待ち伏せて,つきまとう。
③ 勤務時間,出社時刻,退社時刻等についてしつこく質問したり,出勤簿を見せろなどといったり,最寄りの駅から通退勤に同行しようとしたりする。
④ 一緒に帰ろう,飲みに行こう,行きつけの店を教えろ、今度つれてけなどと言う。
⑤ 勤務時間中に側に寄っていって身体をすり寄せる。
⑥ 会議室で隣の席に座ろうとする。
⑦ 用も無いのに後ろに立っていたり,自席に座っている控訴人に身体をぶつけるなどした。
⑧ 意味なく怒鳴りつけたり,意味なく謝ったりを繰り返した。
 
 こうしたセクハラに対して一定の対応はされている。しかし,セクハラを止めることはできなかった結果,派遣元は派遣契約を終了してしまった。女性派遣社員にとっては踏んだり蹴ったりという結果になってしまった。
 
 判決では派遣元企業が解雇回避義務怠ったとして賠償を命じたのである。しかし,判決通りならこの女性の受けた精神的苦痛の代償として50万円というのはいかにも低い。こんな程度の賠償金ではセクハラは無くならない。