2017.03.28 火曜日

豊橋発:ツイッターで信用が害された事例

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 ソーシャルメディアの発達は著しい。しかし,匿名をいいことに信用を害されることもある。この場合,犯人を追及することは難しい。発信者の情報を獲得するのはどうしたらいいだろうか。
 
 この場合,「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信情報の開示に関する法律」という長い名前の法律を利用する。これは「プロバイダ制限責任法」と呼ばれている。
 
 この法律は匿名による名誉毀損や名誉感情侵害について被害者に一定の便宜を図るとともにプロバイダーの責任を制限して、情報の流通を保護しようというものである。
 
 この法律によれば名誉を侵害された被害者は次のことを求めることができる。
 ① プロバイダーに対して通信の削除を求めることができる(法2条)
 ② 損害賠償請求のために発信者情報の開示請求ができる(法4条)。
 
  総務省のHP
 
 氏名不詳者がツイッター(Twitter)によって名誉を侵害された事例がある。被害者は名誉感情を害されたということで,その犯人の特定のために関係会社からの情報を求めた。
 
 被害者はまず,ツイッター運営会社からIPアドレスを獲得し,その上でソフトバンクBB社に「1.氏名又は名称,2.住所,3.電子メールアドレス」の開示を求めた。原審,控訴審ともこれを認容して情報開示を命じている。
 
 ソフトバンクBB者は発信者情報は当該侵害情報との関係では開示範囲ではないとした。つまり,書き込みそのものはIPアドレス保有者で無くてもできるからIPアドレス保有者と侵害情報との関係は特定されていないというのである。これは通用しなかった(判時2223号113頁)。
 
 こうした情報開示を求めた判例は多い(最判H22.4.8.判時2079号42頁ほか)。
 
 最高裁判例