2017.03.29 水曜日

豊橋発:逸失利益 事業者の収入

 法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

 交通事故の賠償問題では私たちは被害者の年収を調査します。
 年収は,休業中の損害の基準となりますし,将来減収するという損害,つまり逸失利益の算定の基準となるため,非常に重要です。
 
  事業者の場合,この年収の基準は確定申告を基準とします。
 
 しかし,事業者の場合、申告額が非常に小さく、必ずしも正確な収入を反映しない場合があります。青色申告では正確な帳簿があることが前提に申告するので,それが青色申告だったりすると申告額が年収であると推定されてしまいます。
 
  もし,申告所得が実態を反映していないとすれば,実態をきちんと証明しなければなりません。ところが,こうした事業者の場合,二重帳簿をつけていないかぎり不可能である場合が多いのです。総勘定元帳あるいはそれに変わる帳簿,経費の領収書など税務調査に入られるのと同じくらい厳密な資料が必要になります。
 
 こうした証明は一般的には不可能に近いのです。
 しかし,そういう場合であっても賠償を証明する手立てはあります。
 
 私たちは生活上のいろいろな支出を寄せ集めて、平均収入よりは多いはずであることを立証するということを行います。例えば、毎月保険金を支払っていた。子どもの学費、塾の費用でこれだけ払っていた。病院の通院費はこれだけ払っていた。借金を毎月払っていた。妻の収入は期待できない。こういうような事情を総合すれば、明らかに平均賃金よりは上である、というように立証します。
 
 こうした立証により、賠償金が1000万円ぐらい違うこともありますから弁護士としては要注意です。