2017.03.31 金曜日

豊橋発:パートさん雇用打ち切りが認められなかった事例

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パートさんだからと言ってむやみに解雇は許されません。雇用期間が1年と定めていても契約打ち切りが認められないことがあります。

 
 パート労働者については有期雇用契約が多く見られます。労働契約も契約ですから,原則としては「有期」ということであればその期限で雇用は打ち切られます。1年と定めていれば1年で雇用契約は終了します。
 
 しかし,実際には雇用契約が毎年更新されていることも少なくありません。職場のパートさんがほとんど働き続けている中,特定のパートさんだけ雇用を打ち切る場合にはそれなりの合理性が必要となります。
 
 つまり,いろいろな事情を考慮して,実質的には期限の定めのない労働契約と同一であるとか,更新拒絶に合理的理由がないとかいった基準で判断されます(労働契約法19条)。ある貨物運送会社ではパート運転手を期限切れということで雇用を打ち切ったのですが,裁判所は違法な打ち切りであるとして更新拒絶を無効としました(大分地裁H25.12.10判時2234号119頁)。
 
 なお,この事例では,パート労働者と正社員に待遇の差別があることも違法であるとしました。パートタイム労働法8条1項は同一労働同一賃金に関する定めをしています。
 
 つまり,職務内容や配置などが「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」であれば,同一の待遇が義務づけられます。この事例では賞与額が異なる点,週休日数が異なる点などが違法であるとされ賠償が命ぜられました。