2017.04.05 水曜日

豊橋発:「廃業支援」,小規模事業者の豊かな老後の実現かな

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 最近「廃業支援」という言葉がよく出てくる。「小規模企業振興基本法」が平成26年10月に制定され,この法律16条2項には小規模企業支援策として廃業支援をうたっている。
 
1. 誰にも相談することなく廃業を決める事業者たち
 
 廃業支援というと事業をたたんでしまうということで,なんだか消極的な施策ということになるかもしれない。しかし,現在事業者の高齢化が進み,やめるにやめれない状態で事業を続けて,ついに負債を抱え込んでしまう老後をなるという例が増えている。
 
 廃業に到るまで多くの事業者は家族と相談するも専門家と相談することもなく決めてしまうということも少なくない。帝国データバンクの調査によると,廃業に際しての相談相手の第一位は、家族・親族の48.1%となっているが、一方で誰にも相談していないと回答した方が28.7%もいるという。
 
2. 事業承継の可能性があるが後継者不足から廃業していく
 
 さらに平成26年中小企業白書によると,「自分の代で廃業することもやむを得ない」と考えている者のうち、約 3割は事業承継を検討した経験を有しているという。そして,事業承継できなかった理由に後継者不足が挙げられている。
 
3. 廃業支援とは
  この小規模基本法の「廃業支援」というのは,早期に廃業を射程に入れることにより,事業者にとっては
 
 ① 円滑に老後を迎えて入れていく準備を進めること
 ② 突然の破綻を回避して関係者の利益を可能な限り護っていくこと
 ③ 承継可能な事業については事業承継,事業再生を支援していくこと
 
などの便宜を図っていくことになる。
 
4. こうした廃業支援については,多くは税理士が関わっていることが多いのではないだろうか。廃業支援については,「会社清算」,「事業再生」,「事業承継」などがかかわるため,弁護士の役割もけっこう大きい。
 
5. 国のこうした姿勢を受けて,自治体,商工会議所廃業支援の相談を始めている。
 
  大垣共立銀行は「カーテンコール」と呼び,事業支援ローンの取り組みを行っている。
 
  北門信用金庫は事業清算と事業承継を支援した例をウェブに掲載している。