2017.04.12 水曜日

豊橋発:社長にとってマイケル・ポーターが必要な訳

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 マイケル・ポーターの「競争の戦略」を読み終えて改めてこの本が今だに「ベストセラー」と呼ばれ続けるのも,多くの社長達の本棚にある理由も分かる気がする。
 
 「競争の戦略」は業界や市場の競争の原因を整理し,業界環境のタイプに分けて戦略を解説している。多数乱立業界,先端業界,成熟期移行の業界,衰退業界,グローバル業界といろいろだ。戦略のタイプも垂直統合,規模拡大,新事業への参入などいろいろある。
 
 この戦略組み立てはとても単純だ。
 つまり,市場に働く5つの競争要因に沿って,対戦するべき相手を特定していく。同業他社との競争であったり,それは新規参入者,顧客,仕入れ先,代替物の提供業者だったりする。
 
 競争する場合の視点は自社の業界内での位置づけと競争相手の動向の中でもっとも合理的な瀬略を選択することになる。その最大の視点は,いかに競争をしないですむかとうものだ。競争を可能な限り回避しつつ自社のシェアを拡大し,「平均以上」の利益を上げていく。
 
 もちろん分析の視点が単純でわかりやすいことと,作業や判断が簡単であることとは異なる。多くの視点に基づいてものごとが分析され,判断は単純な形式で行うということは口でいうほどたやすくない。
 
 ひとつも落ち度の内容に分析の視点を取り入れるためにはポーターの教科書は有益だ。自分の持っている分析の項目に落ち度は無いか,何か忘れているものはないかと考えるとき,ポーターの教科書にもどって確認していく作業は有益だ。
 
 また,たくさんの分析結果,情報の中からものごとを単純に決断していく場合にもポーターの教科書は有益だ。いかにロスのない形で「平均以上の利益」つまり,他に優位に立つかをポーターはサジェストしてくれる。
 
 勝ち目の無いところでは戦わず,戦いに必要以上にコストがかかる場所でも戦わず,最も戦わなくてもよい場所,路線を選択しつつ最終的な優位を勝ち取っていく。このように最後には単純に一つの結論を作らなければならない時にポーターの教科書を見て確認していくことも有益だろう。
 
 だから,ポーターの「競争と戦略」は長く教科書として君臨し続けるのだと思う。