2017.04.18 火曜日

豊橋発:「徳」とマネジメント

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アメリカ鉄鋼王,アンドリュー・カーネギーの墓碑銘には次のようにあるそうだ。

 
 「おのれより優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」
 ( Here lies a man who kenw haw to bring into his service men better than he was himself. ) 
 
 優秀な人たちが集まり,その優秀な人たちが機能して,組織が自主的に動いていく,そんな姿が見て取れるようだ。こうした組織が機能していく姿はリーダーの「徳」のようなものが備わっていることで実現していく。
 
 古来,中国ではこの「徳」こそが帝王の備えるべき資質であるとされた。司馬遷「史記」には,英雄達の生き様が記され,その度に英雄の「徳」が賞賛されている。中国の数ある帝王の中で「堯」,「舜」,「禹」の三者は至上の徳治を実現した聖王として強調されている。
 
 堯は四嶽と言われる重臣を四方に配置し,暦を正し,天下の秩序を作り上げた。舜は堯に試されたのだが,「五条の教化」(義,慈,友,恭,孝を民衆に教化していく役割)をさせればこれが速やかに広まり,百官を担当させればみな職務に忠実となりといった具合で,その徳にみな敬服して秩序が作られていった。
 
 この「徳」というのは時には,強い意志であったり,的確な判断であったりする。もちろんそれだけではない。人格の高みなのかもしれないし,人々を前に進めさせるだけの希望だったり,畏れだったりするかもしれない。
 
  ものごとに処するに当たって「徳」が発揮されるのであろうが,それは総合的な「感興」というようなものとして現れているのかもしれない。組織のマネジメントは多くの局面を持つ総合的なものであるが,多くの経験や知識,その人が積んできた人間性に関する素養などを背景に判断されていく。数学の解を見つけるような「感興」であったりする。
 
 そうした,総合的な判断力の深さが「徳」の正体かも知れない。