2017.05.10 水曜日

豊橋発:交通事故 PET,SPECTと高次脳機能障害の判断

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PET,SPECTによって脳内の血流の状況を見ることができます。

 「PET」とは「陽電子放射断層撮影」という意味で、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略です。SPECTとは、シングル・フォト・エミッションCTの略語で、体内に注入したRI(放射性同位元素)の分布状況を断層画面で見る検査のことです。 

 高次脳機能障害については,びまん性軸索損傷という場合があります。これはCTやMRIなどではなかなか分からないのですが,神経心理テストやPET,SPECTなどの判断と合わせて高次脳機能障害と判断されることがあります。ところが,裁判の場になるとこれが中々通用しません。

 高次脳機能障害がある場合,損傷部分は働かないわけですから,その部分の血流は低下するはずです。これが診断根拠となるわけですが,血流の局所的な低下はうつ病などでも生じるという医学的な見解も有ります。つまり,医学的に確立されていないとされてしまうため,PET,SPECTの証拠価値が低くなってしまうのです。

 しかし,PET,SPECTの有用性が全面的に否定されたわけではありません。高次脳機能障害においても血流が局所的に低下する場合があるのですから判断材料とはなります。実際,高次脳機能障害の認定に際して,PETの結果を根拠の一つとして取り上げた裁判例もあります(札幌高裁H18.5.26) 。
 
 
 
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