2013.10.30 水曜日

豊橋発:「過失が10対0と判断されやすい事故③ 単車対四輪車の場合」

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 過失相殺の割合で10対0が基本とされるケースについての第三回目の解説です。
第1回の歩行者対車(http://blogs.yahoo.co.jp/eandjnagoya/26638620.html),第2回の車対車(http://blogs.yahoo.co.jp/eandjnagoya/26851350.html)に引き続き,今回は単車(自動二輪車だけでなく,原付も含みます)対四輪車のケースを解説します。
なお,今回は四輪車側に10割の過失がある場合と,単車側に10割の過失がある場合の両方を解説します。
 
 
交差点で,単車側が青信号,四輪車側が赤信号で四輪車が進行してきた場合
 信号の色から,明らかに四輪車側が悪いと判断され,四輪車側の過失が10割になります。
 
交差点で,四輪車側が青信号で,単車側が赤信号で単車が進行してきた場合
 ㋐と逆の場合です。この場合も,やはり信号の色から今度は単車側が悪いと判断されて,単車側の過失が10割になります。
 ㋐㋑のどちらの場合でも,本来なら過失0とされる側に制限速度違反や酒気帯び運転がある場合,過失割合が修正されますが,四輪車にそのような違反がある場合,過失割合の修正される度合いがより大きくなります。
 
 
交差点で,単車側が青矢印で右折中,四輪車が赤信号で直進してきた場合
 この場合も,やはり信号の色から,明らかに四輪車側が悪いと判断されて,四輪車側の過失が10割になります。
 
四輪車側が青矢印で右折中,単車が赤信号で直進してきた場合
 この場合も,やはり信号の色から,単車側の過失が10割になります。
 また,㋒㋓どちらの場合でも,右折車側に合図がなかったり,あるいは前方不注視がひどかったり,右折禁止場所で右折したり,右折先の道路が渋滞していたりといった重大な問題がある場合,過失割合が修正されます。ただ,四輪車が右折する場合の方が,右折車側の責任が重くなる程度が単車の場合より,少しだけ大きいです。
 
 
四輪車がセンターオーバーして,直進する対向車の単車と衝突した場合
 この場合,単車側は対向車のセンターオーバーまで考慮して運転すべきとは通常言えないので,センターオーバーをした四輪車側の過失が10割になります。
 
単車がセンターオーバーして,直進する対向車の四輪車と衝突した場合
 この場合,㋔と同様の理由で,センターオーバーをした単車の過失が10割になります,
 ㋔㋕どちらの場合も,直進する対向車の運転者に前方不注視があると,過失割合が修正されます。ただし四輪車が直進車の場合の方が,修正される割合は大きくなります。
 
 
単車が駐停車中の四輪車に追突した場合
 この場合,四輪車側としては対処のしようがありませんので,単車の側の過失が10割になります。これは,第2回で解説した四輪車同士での追突の場合と同じです。ただ,視界不良の場合,単車の追突のケースの方が,四輪車同士の追突のケースよりも,追突した車の過失がより多く軽減される等の違いがあります。
 
 
 
以上が,単車対四輪車の場合での過失が10対0となるケースです。
単車と四輪車の立場が置き換わると,過失の10対0の判断もそっくり入れ替わってしまうケースが多いです。ただ,過失0が基本となる側にも一定の落ち度がある場合,四輪車の場合の方が,より大きい過失が認められてしまうケースが多いです。これは,単車よりも四輪車の落ち度の方が危険性が高いことを意識していると考えられます。