2013.12.02 月曜日

豊橋発:破産なんてくそくらえ

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 破産手続というのは「債務者の財産又は相続財産若しくは信託財産を清算する手続をいう。 」(破産法2条)。
 
 どんな場合に破産が始まるかと言えば、「債務者が支払不能にあるときは、・・・申立てにより、決定で、破産手続を開始する。」(法15条)とされ、支払不能とは法人の場合、「支払不能又は債務超過(債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することができない状態をいう。)」とされている(法16条)。 つまり、企業が債務超過状態だと破産対象になるということですね。
 
 さて、上記で大切なことは破産は「申立てにより」始まることだ。誰も申し立てなければ会社は破産しない。幽霊会社が世の中にたくさんあるのはそのためだ。
 
 ところで、破産というのはけっこうお金がかかる。従業員がいない会社でも会社及び社長個人が破産するためには通常でも100万円ぐらいはかかる。これは、予納金と言って、裁判所に納めるお金が60万円ほど必要だからだ。中には簡単な場合があって30万円ぐらいですむこともある。
 
 さらに事業規模が大きくなれば、予納金だけでも300万円とか500万円必要な場合がある。弁護士の費用だって200万円とか300万円とかかかる場合もある。そんなお金があるくらいだったら、当面の生活費や社員の給料のために支払った方がましだと思うことがある。さらに、会社などほっといて、そのお金で新しい商売をした方が得な場合がある。借金で困っている人に向かって60万円積まなければ破産を始めないという裁判所の姿勢は何とかならないだろうか。
 
 私は、事業者が借金の問題で困って相談しに来られた場合には原則破産を勧めない。破産をするのは次のステップに行くために借金を引きずる訳にはいかないと依頼者が納得しなければだめだと考えている。もちろん、これはすべきではないということではない。破産は企業活動にけじめをつけるためには好ましいと考えている。しかし、先も見えないのにやるようなことではないということだ。まして、展望もないのに100万円を用意し、破産するなど、自分で穴を掘って死にに行くような愚かな行為のように思える。
 
 現代社会では借金で人が死ぬようなことはない。後ろめたい気持ちもあるだろうが、払えないものは払えないと割り切り、明日を切り開くための方策を考えるべきだと思っている。払えないことで苦しんだところで、解決能力がないのだからしかたがない。むしろ、生き抜いていつか恩返し、謝罪をするほうが企業家としては必要だと考えている。