2014.02.13 木曜日

豊橋発:高齢者と交通事故(6)

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

1 はじめに
2 高齢者事故における事故と後遺障害等との因果関係
(1)責任論
(2)損害論
(3)素因減額1
(4)素因減額2 ~ 裁判例概観 ~
(5)加重障害
—————ここまで過去の記事————–
(6)逸失利益  
① 計算期間について   
ア 問題の所在        
  事故により、後遺障害が残ったり死亡した場合、逸失利益(事故がなければ得られたであろう収入)については、被害者が若年であれば、67歳までを就労可能年齢として、逸失利益が計算されます。        
  では、67歳を過ぎて働いている高齢者の場合はどのように取り扱われるのでしょうか。
イ これについては、就労可能期間の終期を修正した計算が行われています。        
  具体的には、概ね以下のとおりです。 イメージ 1
 
 
 ② 家事労働の逸失利益について    
ア 問題の所在        
   有職者の場合は、現実の収入額を基礎収入として、上記年数働けたと仮定して計算が行われます。 これに対して、現実の収入がない家事労働者はどのように計算されるのでしょうか。、
イ これについては、厚生労働省統計情報部編「賃金センサスによる平均給与額」が、60歳から64歳、65歳から69歳、70歳以上の区分で、平均給与額を算出していますので、これにしたがって請求していくことができます。
  ちなみに、60歳以上の労働者の平成23年の賃金センサスによる平均給与額(産業計・企業規模計)は、以下の通です。
 
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 ウ 「家事労働者」と認められるためには、自分以外の家族のために、稼動収入と評価される程度の家事労働をしていた事実が認められる必要があります。    
【肯定例】   
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【被定例】
 
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③ まとめ    
   結局、事案に応じて、弾力的に算定されているということになります。
   家事労働従事者の場合は、貢献していた家事について丁寧に主張することで、逸失利益を認められる可能性がありますので、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。                                                                                                           
                                                       
 次回「高齢者と交通事故(7)では、年金の逸失利益性について、考えます。