2014.03.28 金曜日

豊橋発:裁判ではこんな風にまとめます。

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

 

 

後遺障害を争う場合、被告側は自賠責保険審査会、紛争処理機構などの認定内容をほぼ、そのまま引用します。なんと楽な裁判と思ってしまいますが、あまり医学的な勉強もしないまま認定内容を引用する被告側弁護士はけっこういます。自賠責の認定の弱点は彼らが集めた医証のみで判断しているため、カルテの検討や、裁判で集められた資料についてはほとんど触れていない点です。そのため、実際の裁判ではカルテや被害者の供述、それを裏付ける資料などを提出して、かなり深い議論をするのですが自賠責認定ではそうした深さはありません。

 
 そのため、被告側弁護士の安易な自賠責に引用は非常に「穴」の多いものとなります。私たちは自賠責だけを頼りにする弁護士に対してはいろいろ避難し、最後はこんな風にまとめます。
 
以上のとおり、被告らは、本件事故と原告の後遺障害との因果関係を否定し、その根拠として乙2~4の自賠責保険審査会、紛争処理機構などの認定内容を引用するが、これらは診療録(甲18~25)を精査して得られたものではなく、主に保険会社が行った文書照会に対する回答書の記載などにもとづき、しかも、因果関係を否定するに都合の良い記載のみを引用して、判断されたものである。
甲18~25の診療録等を全体的に精査すれば、原告の後遺障害が事故直後から一貫しており、それはMRIや脊髄造影などの画像診断によって認められた器質的異常を原因として、医学的にも整合的に説明できることが判る。よって、原告の後遺障害は本件事故によるものであり、被告らはそれを賠償する責任がある。