2014.04.08 火曜日

豊橋発:可動域制限が少し足りない

 事故の影響で、関節の動きが悪くなった場合、後遺障害と認定される可能性があります。
 後遺障害に該当するか否かについては認定基準があり、たとえば、膝関節の可動域が,健側(事故の影響がない方の膝)に比べて4分の3以下に制限されてしまった場合は,後遺障害等級12級7号に該当します。
 こういった基準があると、当然障害等級認定基準を形式的にわずかに足りない場合という事態が生じます。
 可動域制限がわずか2.5度足りないということで、後遺障害等級12級7号に該当しないということもありえます。 後遺障害等級12級7号に該当するのとしないとで、損害賠償額に数百万円程度の差が生じ得ます。
 可動域制限がわずか2.5度足りないということで、形式的に後遺障害等級12級7号に該当しないというケースで、実質的に症状の内容を吟味し、後遺障害等級12級7号に相当すると判断した判決があります。
 
 
 水戸地判平成10年9月7日は、「自賠法施行令第2条別表後遺障害等級表の備考6は「各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって,各等級の後遺障害に相当するものは,当該等級の後遺障害とする。」と規定して,形式的に各等級の後遺障害に該当しない場合にも実質的には各等級の後遺障害に相当するとの判断をしてもよいとしており,この規定の趣旨に照らせば,「労災保険における障害等級認定基準」による形式的判断では各等級の後遺障害に該当しない場合にも,実質的要素を考慮して当該等級の後遺障害に相当するとの判断をすることが許されると解するのが相当である。」と判示しています。
 
 
 もちろん、基準値とわずか2.5度しか差がないから12級7号に相当すると判断したわけではなく、原告側がその症状の影響、労働能力喪失の立証に成功したからこのような判決が下されたと考えられます。
とにかく、可動域制限が少し足りず、後遺障害に該当しないとの認定を受けたとしても、あきらめることはありません。一度ご相談いただければと思います。