2014.05.27 火曜日

豊橋発:許可の国、中国

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 中国は何でも許可だ。土地の利用だって土地管理法というのがあって、国または農民集団しか所有できない。土地を使用するには土地使用権を有償で許可をもらう(都市部の国有土地使用権の払下及び譲渡に関する暫定条例)。
 
 中国では一時、土地の私的所有を認めようという議論があったが、社会主義国だから、土地利用のあり方は国家制度の根幹にかかわるものということで先送りになっている。
 
 中国で事業を起こす場合、パートナー無くしては非常に難しい。しかし、中国側と共同事業を実施することもリスクが高いとされている。合資、合作などの共同形態は様々だが最近ではほとんど独資がほとんどだろうと思う。
 
 共同開発を行う場合、出資者となるためには中国ではしかるべき許可が必要となる。
 1998年広州三連華僑不動産有限公司、外2社が不動産開発プロジェクトを立ち上げた。合作会社に対しては広州市対外経済貿易委員会は許可した。さらに、このプロジェクトに別会社(海龍王投資発展有限公司)が加わることになった。
 
 広州市対外経済貿易委員会は、海龍王公司の参加に同意し、プロジェクトの着実な推進を通知していたが、1999年になって海龍王公司の参加を認めない通知を出した。これに対して、海龍王公司は処分の取り消しを求めて提訴した。
 
 一審は龍王公司が敗訴し、さらに最高人民法院もこれを支持した。海龍王公司が許可を受けた出資者ではないことを理由に、出訴する権限がそもそもないと判断したのである(別冊NBL、№132、73頁)。
 
 中国では許認可があまりに多いことや、官僚的な煩雑さがあることから、名義を利用して事業を進めることが少なくない。名義は中国の既存企業だが、真の出資者、オーナーは別という具合だ。このような許可の無い者は保護は受けられない。もし、中国で持続的な事業展開を図るなら、あまり脱法的な仕組みは利用するべきではないだろう。
 
 何でも許可の中国だが、中国の文化だからそれになじんで進めていくのがよいと思う。そうでないと、いざという時に戦えない。