2014.11.05 水曜日

豊橋発:ディレクターってなんだろう

 外資系会社では、ときどきディレクターという肩書きが使われることがある。
 英英辞典では「one of a group of senior maneters who run a company」となっている。社長の場合は「the president」だ。
 
  米国  社長・・・ the president
            取締役・・・director
      重役・・・officer(従業員 employeeと区別される)
   
 ※ ちなみにCEOは最高経営責任者(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー、Chief Executive Officer)。
 
 英和辞典を見るとディレクターは重役、取締役となっているが、指導者とか、管理者という意味もある。取締役というのは日本法の法律用語だから、ディレクターを取締役と翻訳する場合には正確な裏付けが必要だ。
 
 このようにディレクターの意味は多様であるし、日本法と米国法との違いもあって、単純に取締役と翻訳すると間違いが起こる。
 
① 米国に本社を置く監査法人の子会社であり、コンサルティング業務を行う会社の「ディレクター」が実は取締役ではなかったという事例がある(東京地H.15.9.25)。
② 東京銀行から外資インベストメントバンクの東京支店にディレクターとして転職した者が取締役ではなかったとう事例がある(東京地裁H17.10.19)
③ ディレクターという名刺を掲げてあたかも外国会社の取締役であるかのように振る舞った事例もある(東京高裁H22.1.20)
 
 この間違いは、ディレクターとして転職してくれとヘッドハンティングして就職したらディレクターではあったが取締役ではなかったとか、ディレクターの肩書きで信用して取引に入ろうとしたら、取締役ではなかったとか、なんだか詐欺っぽい事例で問題になっているようだ。