2014.12.18 木曜日

豊橋発:連帯保証契約の有効性

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。
 

【問題】
卸売AはBに対して継続的に鮮魚などを販売する契約を締結した。ABは継続的売買契約を締結し、売買契約書末尾には「保証人」と印字してあり、Cはその右横に住所氏名を記載して捺印した。
Bは倒産したので、AはCに対して冷凍ムキ帆立、ツボ抜きイカなどの売掛金1459万2900円を請求した。Cは保証人として責任を負うか。

 私たちが法律の勉強をする時、いつもこんな風に事例問題を解いて勉強する。司法試験をめざしている人はこれくらいの問題は解けないと到底合格できない。簡単な問題かな?
 

【解説:ここから読んでいただいてもかまいません。】

 保証契約というのは、主債務者が支払えないときに、代わりに支払うという契約だ。借主が倒産したら保証人は借金を代わりに払わなければならない。中小企業の社長さんはこの連帯保証のためにずいぶん苦しめられている。
 
 そうでなくても、連帯保証契約は安易されることが多い。「絶対に迷惑をかけません。」というのはウソだ。親戚だからしかたがないと言って事業に関係ない人が連帯保証人になることがある。今はほとんどないが、数年前は社長の妻だという理由で連帯保証人にさせられた例も普通にあった。
 
 こうして、安易に連帯保証人になったり、事業にかかわりないにもかかわらず多額の債務を保証させるようなことはいかにも正義に反することから近時民法が改正された。
 
 民法446条2項は「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と定めた。これは上記のように安易にかつ無償で、情義によって契約されるため、「書面」を要件とすることで保証契約を慎重にさせるという意味である。
 
 この条文からすると設問の事例は、契約書にサインしているから責任を認めるということになるかもしれない。
 
 しかし、民法446条2項は連帯保証の意図が書面という外部的な表現される必要がある。つまり、書面から特定の債務についてちゃんと連帯保証しますという意味が読み取れなければならない。この契約の場合、末尾に「保証人」欄があって、サインしたに過ぎない。いつ、いくらの金額を保証するかは契約上明確ではない。
 
 設問の事例では東京地裁は、保証の意図がきちんと外部的に表現されていないという理由で、民法446条2項に違反し、保証債務は無効であると判示した(H23.1.20判タ1350号195頁)。