2015.04.30 木曜日

豊橋発:動画投稿サイト管理者の責任

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 動画サイトには音楽番組、DVDなど著作権は大丈夫かなと思うような動画が保存してあり、誰でも自由にダウンロードできることものがある。私もこのブログでよく動画を引用しているが内心は大丈夫だろうか思うことが少なくない。
 
 日本の音楽は日本の楽著作権協会がまとめて管理している。同協会は日本の著作物の99%を管理している。この著作権協会が動画投稿サイトであるパンドラTV(改称後TVブレイク)に対して、損害賠償請求を行い8993万円の支払いが命ぜられた。
 
 この場合、動画サイトに掲載したのは視聴者であって、パンドラTVではない。パンドラTVはいわば場所を提供したに過ぎない。悪いのは視聴者であって、パンドラTVではないといういうのが、パンドラTV側の主張だ。
 
 確かに、特定のサイト運営者はいわば場所だけ提供しているすぎず、各自が大人の責任で動画を投稿してもらうことになる。動画を利用した違法行為の全てにプロバイダーの責任を認めるのはインターネットという新しい媒体の自由な発展を阻害することになるだろう。
 
 実はこの点、プロバイダ責任制限法(略称)というのがあって、プロバイダが情報の発信者ではないことなど一定の場合に免責を認めている。しかし、侵害行為が著しいにもかかわらずこれを放置している、侵害行為によって利益を得ている、侵害行為を誘引・招来・拡大させている、サイト内の投稿動画に対して一定の管理支配権を持っているなど諸般の事情から発信者と同視できる場合には「発信者」として責任を認めることになるだろう。
 
 本件もこの理屈を認めて地裁(判時2076号93頁)、高裁(判時2115号103頁)ともパンドラTV側に賠償責任及び著作権協会の著作物の配信の差し止めを認めた。
 
 参考判例としては次のものがある。
 ■ まねきTV事件(最判23.1.18、判時2103号124頁)
 ■ ロクラクⅡ事件(最判23.1.20、判時2103号128頁)