2015.05.07 木曜日

豊橋発:海外企業との連携

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 私が所属するあいち中小企業家同友会ではグローバリゼーションについての研究を進めている。コスト攻勢でしかけてくる途上国に先進国企業、とりわけ中小企業はどのように立ち向かうか。海外企業との連携はどうなるのだろうか。
 
 グローバリゼーションが進展し、国境の壁は徐々に小さくなりつつある。自由競争が激化する中で中小企業の生き残る要素があるとしたら品質とマネジメントだ。
 
 日本の製品、サービスなどは高い品質によって支えられている。その違いはたとえば途上国のホテルに泊まると実感するのではないだろうか。中国、フィリピン、タイ、インドネシアと高級ホテルに宿泊すると、必ず感じるのが外観は一見立派だが細部にを見ると極端な荒さが目立つ。バスルームの鏡がゆがんでいる、タイルが剥がれ欠けている、廊下の壁紙にシミがついている。窓枠の縁取りがおかしい。シロウトでも変だと思うような仕上げが随所にある。そして、誰もがこの差が日本と中国との差だな漠然と考えているに違いない。
 
 こうした品質の差は人との手によってしか仕上げられない領域で現れている。5Dに対応する高度な製造機と取り入れたところで、細部にわたって工夫と厳格さを欠く状況にあってはいかんともしがたいだろう。私の友人は「中国人は製造のプロセスが苦手だ。」という。確かに、製造過程のプロセスは携わる者の労働者としての意欲と誇りに支えられる。それが日本の品質だということも言えるし、コスト攻勢をかけてくる中国などの途上国に対抗する武器だということも言える。
 
 ところで、中小企業家同友会には繊維関係の企業もあって、ある帽子メーカーは台湾や中国で帽子を製造し、国内大手小売業者などに卸している。この企業はかつては自社で商品を製造していたが現在では全て中台の企業に製造を委託している。企業の役割は新商品の開発と販売先の開拓だ。そのため社員は20名にも満たないのであるが、低価格帽子では圧倒的なシェアを誇っている。
 
 日本国内で要求される高い品質は中国のローカル企業が実現しているのだ。おそらくそこで使用されている従業員も一定の倫理性に支えられて働いていることだろう。日本品質の製品を中国企業が生産していることは、日本の高品質製造能力はいずれは中国に追いつかれることを意味している。しかし、それでも日本のこの防止メーカーが繁栄しているのは品質の管理、物流も含めた商流の支配権をと取っているからに他ならない。つまり、マネジメントに関するイニシアティブを掌握していることが重要と言える。
 
 このことは単に「支配」という考え方では不十分だと思う。
 まだ、構想が不十分だが、中国企業と日本企業との対等な連携、パートナーシップという考え方でこの関係を捉えなければ日本企業の持続的な繁栄は望めないのではないかと思っている。それは日本企業の優位性を明確にして、相互に分け与える関係の実現があって初めて持続的な海外対応というものができるという気がしている。