2015.07.28 火曜日

豊橋発 不動産取引と暴力団排除条例

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私は弁護士になってから何回か暴力団を相手にしたことがある。もっとも、深刻だったのはビルに暴力団組事務所が3つも入ってしまった事例だ。

 
 理髪店の経営者だったが、ビルを建築して賃貸したところ、山口組系、一和会系、会津小鉄会系と3つの暴力団組事務所になってしまったという大変な事件だった。
 
 最初は普通の会社ということで入居を認め、その知り合いと言うことで他の2社も入居したのだが、ふたを開けてびっくり、日本を代表する暴力団の系列の事務所となってしまったというものだった。
 
 この事件、家賃滞納が始まり、すぐに裁判、明渡の強制執行に入った。強制執行に際しては警察の協力も得ることになる。最後、1つの組事務所が残ったが、強制執行を始めた時点で手を打ち、明渡が完了した。
 
 最近は各地で暴力団排除条例ができあがり、こうした事件も取り組みやすくなっている。裁判所も暴力団組事務所である場合はかなり好意的に動いてくれる。愛知県の場合、不動産取引について条例は次のようになっている。
 
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第十六条
 県内に所在する不動産(以下「不動産」という。)の譲渡又は有償若しくは無償の貸付け(地上権の設定を含む。以下「譲渡等」という。)をしようとする者は、当該譲渡等をしようとしている不動産が暴力団事務所の用に供されることとなることを知って、当該不動産の譲渡等に係る契約を締結してはならない。
 
2 不動産の譲渡等をしようとする者は、当該不動産の譲渡等に係る契約において、次に掲げる旨を定めるよう努めなければならない。
一 当該契約の相手方は、当該不動産を暴力団事務所の用に供してはならない旨
二 当該不動産が暴力団事務所の用に供されていることが判明したときは、当該不動産の譲渡等をした者は、催告をすることなく当該契約を解除し、又は当該不動産の買戻しをすることができる旨
 
3 不動産の譲渡等をしようとする者は、当該不動産の譲渡等の相手方に対して、当該不動産が暴力団事務所の用に供されることとなるものでない旨を書面その他の方法により誓約させるよう努めなければならない。
 
4 第二項第二号に掲げる旨を定めた契約により不動産の譲渡等をした者は、当該不動産が暴力団事務所の用に供されていることが判明したときは、速やかに、当該契約を解除し、又は当該不動産の買戻しをするよう努めなければならない。
 
(不動産の譲渡等の代理等をする者の義務)
第十七条 何人も、他人が譲渡等をしようとしている不動産が暴力団事務所の用に供されることとなることを知って、当該不動産の譲渡等に係る契約の代理又は媒介をしてはならない。
 
2 不動産の譲渡等の代理又は媒介をする者は、当該不動産の譲渡等をしようとする者に対し、前条の規定の遵守に関し、助言その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。