2015.07.31 金曜日

豊橋発 孫子、事始め

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最近、孫子を読み始めた。孫子と言えば2500年ぐらい前、中国春秋時代、呉に使えた将軍、孫武の兵法書だ。孫武の100年以上後、子孫である孫ぴんによって加筆されている。

 
 史記列伝によると孫武は呉王の前で自らの将たる器を示すために後宮の美女を訓練したらしい。そのやり方がすごい。後宮の美人180人を王の前に集め、右を見ろ、左を見ろと指示を与えた。だがみんな笑って動かない。3度命じたが動かない。
 そこで、孫武は軍規に従って美人集団の隊長の首を王の前ではねてしまった。その後は女たちは孫武の指示通り動きだし、王に対しては彼女らは王のために命も投げ出すことをいとわなくなるでしょうと伝えたらしい。
 
 孫子の兵法は長い年月読み継がれてきた。ビジネス雑誌などを読んでいるとよく孫子の兵法が引用されたりしている。孫子が長く尊敬され、現在ビジネスマンにも愛されているのは孫子の兵法が単なる戦術書ではないからだ。
 
 孫子の最大の特徴は国家のマネジメントに踏み込んでいる点にある。国家や兵のマネジメントは単純な戦術論ではできない。国家や軍隊の理念を明確にた上での確かな戦術なくしてありえない。そこには組織に対する思想が満ちている。3000年の魅力はその深い思想にあると言ってよいように思う。
 
 「孫子曰く、兵とは国の大事なり。(孫子曰、兵者國之大事也)」
 
 この国家の大事をはかるためには、道、天、地、将、法の5つの基本事項のもとに彼我の優劣を性格に計量する必要がある。孫子は「国の大事」として、マネジメントの重要性を説いている。 
 
 「一に曰く道、二に曰く天、三に曰く地、四に曰く将、五に曰く法(一曰道、二曰天、三曰地、四曰将、五曰法)」
 
 「道」とは民衆の対して国家のあるべき姿を示すこという。道があれば民衆は王を信じ、王と死生をともにするだろう。
 「天」とは大きな時勢の流だ。季節も含めた天には天には陽と陰がありその見極めこそが大切だ。
 「地」とは地勢である。軍の生死を分ける地勢の見極めが大切だ。
 「将」とは物事を明察できる能力、部下の信頼を得る能力、困難にくじけない勇気など将軍を備えるべき統治能力である。
 「法」とは組織、組織の行動ルールを決めた規則である。