2015.08.06 木曜日

豊橋発 建物に欠陥ある場合の賠償責任

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建物に欠陥があった場合には賠償責任が生じる。ただ、建物のような場合、どこまでやったらよいかというのはよく分からないところもある。そんな場合は、パンフレット、カタログや建築基準法などがめやすとなる。

 
 今回紹介の事例は軟弱な自沈層層の上に建物を建てた事例だ。基礎をしっかりしていなかったために不同沈下にが生じて、リビングの南北方向に1000分の43の割合で沈下が生じた。建物に亀裂が生じた。特に基礎と上部構造をつなぐアンカーボルトの位置で亀裂が多かった。建物の1階と2階での傾斜にも違いがあり、建物がねじれによって変形していると考えれた。
 
 原告は立て替えが必要だとし、被告は欠陥を認めていたが、アンダービンニング方式で地盤の問題は解決できるとした。判決はアンダービンニング方式では修補不能であるとして請負業者が全面敗訴した。
 
 その上で、立て替え費用は2427万円、仮に立て替えに相当するような修理する場合には2683万5000円であるとした。判決はいずれか安い方が損害であるとし、2427万円が賠償額だとした(神戸地裁H23.1.18、判タ1367号)。 
 
 建物の基礎が不足していた点は、建築基準法施行令38条1項に従い、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全でなければならないとした。
 この建物には断熱材が不足していたとか、給水管凍結するとかいろいろ欠陥があった。これらについてはカタログなどに示された仕様と異なることから責任を認めた。
 
 なかなか、見落とされがちなのだが、こうした賠償金には年5%の遅延損害金を付加して支払わなければならない。この判決は建物ができたときからの遅延損害金の支払いを命じた。
 建物ができたときは平成9年6月18日だ。判決は平成23年1月18日だから、実に13年8ヶ月分の損害金、つまり、2427万円の6割5分以上の賠償金が加わることになる。