2015.09.18 金曜日

豊橋発:中国裁判制度,どこで裁判をするか(管轄の重要性)

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 日本の裁判所には簡易裁判所,地方裁判所,高等裁判所,最高裁判所などがあります。原則3審制です。
 
 中国の場合,最高人民法院,高級人民法院,中級人民法院,基層人民法院がありますが,原則2審制です。
 
【中華人民共和国最高人民法院】
北京にあり,日本の最高裁判所に相当します。
【高級人民法院】
各省,自治区,直轄市に設置されています。当該管轄区域の重大事件を処理するほか,中級人民法院の上訴を受け付けます。
【中級人民法院】
市,区,自治州に設置されます。重大事件などを処理するほか,基層人民法院の上訴を受け付けます。重大な渉外事件を担当します。例えば,金額が大きい,事案が複雑である,外国人が多数関与しているなどの事情で重大性が判断されます。
【基層人民法院】
最も下級の裁判所で,原則として通常事件の1審を引き受けます。
 
 どのような事件をどのような進級の裁判所で扱うかは法律の定めに従いますが,渉外事件も含めて民事事件の場合,当事者の合意によって係属するべき裁判所を決めることができます。これを合意管轄と言います。
 
 日本でも合意管轄制度がありますが,中国の場合はその適用範囲はやや狭いようです。しかし,どこの裁判所で審理を行うかはきわめて重要な要素です。北京の裁判所か上海の裁判所かではかかる費用負担ばかりでなく,弁護士や証人など裁判関係者の確保にも大きな影響を与えます。
 
 合意管轄の要件はいくつかありますが,裁判所は法定される管轄の中から選ばなければなりません。具体的には「被告の住所地」「義務履行地」「契約締結地」「原告の住所地」「目的物の所在地」などが候補となります。