名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.09.19 水曜日

あなどれない遅延損害金

  交通事故の損害賠償を請求する場合、多くの事案では、いきなり訴訟を提起するのではなく、事前に示談交渉を行います。
  示談交渉が成立しない場合には、訴訟を提起することになるのですが、訴訟の場合、損害賠償請求として遅延損害金というものも請求します。
  遅延損害金とは、支払うべき時期に支払われないことによるペナルティのようなものです。

  たとえば、損害額が1000万円のケースで、訴訟の判決を経て、事故日から2年経ったときに損害賠償額が支払われることとなった場合、損害1000万円に加えて、遅延損害金として100万円も支払われることになります。遅延損害金の利率は年5%とされていますので、2年経ったら遅延損害金は10%にもなるのです。

  ここで重要なのは、交通事故の損害賠償金の「支払うべき時期」なのですが、事故発生日とされていることです。損害額が確定もしていない事故発生日に支払えるはずがないのですが、遅延損害金の起算日は事故発生日とされています。
  ですので、訴訟などしていると、1年程度かかってしまうことは通常のことですし、複雑な事案では2,3年程度かかってしまうこともあります。

  そうなると遅延損害金も年5%とはいえども、損害額が大きいと、あなどれない金額になります。
通常、示談交渉では遅延損害金などはもらえませんので、訴訟ならではのメリットといえるでしょう。

  ただし、訴訟も、判決ではなく和解で終了することがあります。和解の場合は、遅延損害金は「調整金」として減額されることが多いです。


(この記事は弁護士 小林哲也 が担当しました)
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